オーケストレーションに淫する
9#00起き。曇り空は酒が身体から抜けるのを遅くしてる気がする。
ベランダカフェで、バナナとコーヒー。新聞と、読みかけの本。
明日までの連休中に、読みたい本がある
「風車祭(カジマヤー)池上永一」だ。石垣島につたわる風車祭を背景とした琉球の物語。二段組で500ページ強の大作。
一昨日、図書館の入口にある「除籍図書」コーナーに、捨てられた子犬を見つけるように出合ってしまった。
なんとも運命を感じる沖縄本。
さて
本日は15時からアクロスシンフォニーホールで「ウィーンフィル」を見ることになっている。
ドキドキしている。
指揮はズービン・メータ、スペシャル巨匠である。
世界最高峰といわれ、伝統においてはベルリンフィルを軽く上回るオケってどれだけ高い峰なのだろう。
興奮して朝からそわそわしてる、ストーンズとかマドンナ見るときとは種類の違うざわめき。
シンフォニーホールができて15年。いい音を吸収して豊饒さに磨きをかける空間と、極限のオーケストレーションの融合ってな感じか?
どのネクタイ着けようかな
演奏会のプログラムは、ややマニアック
ウェーベルン:パッサカリア op.1
ウェーベルン:管弦楽のための6つの小品 op.6
ウェーベルン:9つの楽器のための協奏曲 op.24
R.シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」op.40
R.シュトラウスはともかく、前半戦のウェーベルンはなんというかパンクな匂いがする、好みの上にウィーンフィルの超絶技巧である。
騒がしいほどの静けさと、鎮まりかえるほどの騒がしさが交互にやってきて
身体の中のさんずいたちが全部ブランデーになってしまうのではないかというほどざわめいたのだ。
アクロスの楽屋口は、施設の正面玄関に近い。
日本でも有数の出待ちしやすいクラシックホールである。
興奮さめやらないお客様は、移動のために会場を出るアーティスト達を拍手で見送る。
もちろん僕もその中にいて、今日の演奏会が終わったことをホッとしながら、彼らに精一杯拍手したのだ。