東京観劇、舞台二本、感激。
東京滞在3日間で、二本芝居を見ることができた。
二本とも‘大当り’。
東京は‘劇場文化’においても
やはり懐が広くて深い。
東京に来るたび、時間が許す限り
劇場回遊をして来た経験から
まだまだ、一生かかっても
回遊できる広さがあるよね。
回遊すればするほど
泳ぎが上手くなるので
さらに楽しくなる。
さて
まずは
新橋演舞場@東銀座で
前川知大氏(イキウメ)の
作・演出という、小劇場好きにはたまらない
斬新な企画。
前川氏の哲学者の目線、
テイストが
歌舞伎になっても生きており
猿之助と蔵之介が激しくカブいてましたよ、見事に。
二階の二等B席5000円の席は
左側で、ちょうど花道の真上
舞台の構造上、花道は見切れる
しかし、きちんとモニターがあり、臨場感は失われず
舞台は近いし、充分に大満足できたのです。
スーパー歌舞伎の次世代バージョン。
これは実に新しいです。
劇団☆新感線のあの『井上歌舞伎』
を『前川歌舞伎』に変換して
尚且つ、歌舞伎役者の‘型’と様式を踏襲しながら
先代猿之助が産み出した『スーパー歌舞伎』の‘ケレン’も残している
そして、佐々木蔵之介と融合した自由度。
新しい歴史が始まる匂いを感じる舞台でした。
二本目
アコースティックシアター『ヒトミ』
キャラメルボックスが福岡に来なくなって
長いこと経つ
すっかりごぶさたでしたが劇場に入って
あの空気に触れて
すぐに蘇った。
劇場スタッフの皆様の
なんとも気持ちが良い対応。
プロデューサーの加藤さんと仲村さんの眼差しの確かさ
新陳代謝を感じると共に
変わらない信念を感じます。
観客の拍手、笑顔を全員が大切にしてる空気
来場者が本当に楽しんでいる空気。
あらためてこの劇団の
30年の積み上げの凄さに気づいてしまいました。
こんなに気持ちよく笑えて
気持ちよく泣ける舞台
あ、キャラメルボックスの
あの気持ちよさだ、と。
この感じの芝居を
しばらく福岡では見ることができていなかったと
身をもって感じております。
舞台からダイレクトに伝わる情報は
圧倒的で、優しくも激しく
人生を揺さぶる強さがあるよね。