六ツ角研究室(ムツラボ)

ムツカドあたりから流れる音楽のごときニュアンスを

冬美とあや子に影響される

今年の正月は、風邪からのスタートで、昨夜見るはずの舞台「抜け穴の会議室」も泣く泣くキャンセル。
少し復活したので博多座に「坂本冬美藤あや子」を見に行った。
いやぁ、凄いぞ二人のエネルギーたるや

以前、つかこうへい氏がこう言った。
「江戸の市民は、風邪をひいたら“菊五郎の六方”を見に行ったという。
迫力で治す。本来、それが役者の力でしょう。」

今夜の「坂本冬美藤あや子」は、自分にとっての“菊五郎の六方”だったらしく
風邪が完全に吹き飛び、さらに元気になるものだった。
オカルトではなく、強烈なエネルギーが、身体を元気にすることを体感した。

冬美さんの「夜桜お七」の、あのパフォーマンスが好きだ。
振り袖を中空に振り上げる様、指でヒラヒラ桜吹雪を表現する様、爽やかなのに深い色気。
あ、この人「綺麗」だ。
とても、とか、凄く、とか、激しく、とか、そんな言葉なんか必要のないシンプルに「綺麗」だなぁとはらはら思う。
坂本冬美44歳、そしてウサギ年の藤あや子を「あやちゃん」「冬美ちゃん」とよびあう二人の感触がいいんだ。
男唄の坂本冬美、女唄の藤あや子
タイプが違うけど、それぞれにピンでもスペシャルな二人がキャピキャピしながらプロの仕事をしてる感じがカッコいいね。
正月一発目にふさわしい。
病気も吹き飛ぶ博多座公演。
母親に見せたい、あなたにも見せたい。
時間があれば、いや、無理やり時間とお金を作って見て欲しい。
何かを伝える仕事をしてる人、いやすべて「人に伝える」ことがコミュニケーションの本質です。
二人の動き、表情、放たれる言葉に、人のコミュニケーションの全てが詰まっている。
かなり影響を受けまして、しみじみ。