六ツ角研究室(ムツラボ)

ムツカドあたりから流れる音楽のごときニュアンスを

うるう

険しい表情で(たぶんおそらくそんな顔)仕事して、ふと我に還ると25時をまわっていた。
隣のデスクの後輩Kは対照的に涼しい顔で仕事をしておる、やるなおぬしってな感じである。
二人でタクシーで帰宅すべく外にでると雪がボタボタと、道路は凍結。
それが四年に一度のうるう日の始まり。
朝起きると様相変わり昨夜の激しさはどこかに行ったような空。
肌にその空気を纏い、約半年ぶりの沖縄出張に出かけた。

那覇空港に降りたった瞬間に先ほど纏った空気をはがし、コートをばさりと脱ぎ捨てた。
空気の質感も匂いも色も違うのだ沖縄は。

ゆいレール新都心おもろまち”へ。
今回のミッションのキーマンU氏の姿を捜し、コーヒー飲みながら打ち合わせ。
沖縄の映画館に、東京のライブを衛星中継するイベントの現場フォローなのだが、どうにも彼がソワソワしている。
この日、東京はありえない大雪に見舞われていた。
この天気の乱れで、最悪の場合、衛星からうまく配信できない恐れがあるという。
ソワソワ、どきどき。
沖縄は20℃オーバーの晴天。東京の荒天など想像できないピーカン。

不安を抱えながら現場の下見と関係者に挨拶を終えソーキそばなどすする。
言葉通りに“運を天に任せる”ことにした。
うるうのせいにはしたくないが、人間というやつは何かにつけて理由を探す。
“四年に一度の1日には何かしら起こるさね、うむうむ”とか言いながら時は過ぎた。



なんとか雲が晴れ、衛星はスパンコール並みのキラキラで各地に跳んだ、跳ねた。
沖縄の2つの会場含めた全国各地約150箇所で同時生中継は成功した、観客総立ちのうるうるライブ。

北谷から心地よくドライブしながら那覇に戻り、がっつりステーキとオリオン生で乾杯。ふう